エコキュートの新規設置工事にかかる費用・所要時間はどのくらい?
「これから新しくエコキュートを設置したいけど、工事費用がどのくらいかかるのかわからない」
「そもそも設置するだけなのに工事が必要なのだろうか」
はじめてのエコキュート設置に際して、このような不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
エコキュートを購入するときは本体価格に目が行きがちですが、設置するにはエコキュート用の基礎・水道・電気工事が必要です。
この記事ではエコキュートの新規設置時に工事が必要な理由と、工事費用の目安や工事全体の所要時間についてご紹介します。
エコキュートを新規設置するときに工事が必要な理由と注意点
従来のガス給湯器やエコキュート以外の電気温水器を設置しているご家庭の場合、エコキュートを新しく設置する場合には工事を行う必要があります。
つまりエコキュートの本体価格とは別に「新規設置のための工事代」も発生します。
ここからはエコキュートをはじめて設置する際に工事が必要な理由と、工事中の注意点についてまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。
エコキュートの新規設置時には必要な工事は3種類
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エコキュートを新規設置する場合は、上記3つの工事が必要になります。
基礎工事ではエコキュートの貯湯タンク(満水時は約500kg)を支えられるように、コンクリートもしくは既存のエコベースを使って、エコキュートを置くスペースに土台を作ります。
水道工事では追い焚き配管・給水給湯管にくわえて、エコキュートの稼働時に出るドレン水(結露水)用の配管設置も必要です。
またエコキュートのリモコンを浴室やキッチンに設置する電気工事も一緒に行います。
配管工事中は断水するのであらかじめ準備しておく
エコキュートを新規設置するときの工事では、追い焚き配管・給水給湯管・ドレン排水配管をつなぐ水道工事が必要です。
水道工事中は断水状態になるため、ご家庭の水道は使えなくなります。
あらかじめ生活用水を準備しておくなど、断水への備えをしておくことを忘れないでください。
エコキュートの新規設置にかかる工事費内訳
ここまでエコキュートの新規設置時に工事が必要な理由を解説してきました。
そうなると気になるのは「新規設置工事にいくらかかるのか」ではないでしょうか。
ここからはエコキュートの新規設置時に必要な工事の費用の内訳をご紹介しますので、あくまで1つの例として参考にしてみてください。
※ここで説明している工事費の内訳は、はじめてエコキュートを設置する(ガス給湯器や他の電気温水器から切り替える)場合を想定しています。
基礎・水道工事費の目安と内訳
工事内容 |
工事の必要性 |
基礎工事 |
必須 |
オイルタンクの移設 |
場合による |
既存給湯器の処分・撤去 |
必須 |
貯湯ユニットとヒートポンプの設置 |
必須 |
配管工事(ドレン排水管・追い焚き配管・給水給湯管) |
必須 |
基礎工事と水道工事費を合わせると、およそ15~20万円程度になります。
はじめてエコキュートを設置する場合、どちらの工事も必要不可欠なので、必ず支払うものとして計算に入れておきましょう。
※設置場所へのエコキュートの搬入が難しい場合、クレーン付トラックで吊り上げる必要があり、別途特殊運搬費がかかります。
電気工事費の目安と内訳
工事内容 |
工事の必要性 |
ブレーカーの交換 |
必須 |
配線工事 |
必須 |
分電盤の交換・幹線の張替 |
場合による |
電力会社への申請代行 |
必須 |
エコキュートの新規設置時における電気工事費用は、およそ6~15万円程度になります。
ブレーカーの交換と配線工事は必須ですが、電力会社への申請などを自分で行うことで費用を少し抑えられます。
工事の見積もりの際に「どんな工事が必要か」と「全部でいくらかかるのか」をしっかり確認しておきましょう。
エコキュートの新規設置工事の具体的な流れと所要時間
ここまではエコキュートの新規設置時にかかる工事費用について解説しました。
費用の検討がついたところで気になるのは「当日にどのくらい時間がかかるのか」ではないでしょうか。
ここからはエコキュートの新規設置工事の大まかな手順や、どのくらいの時間がかかるのかについて解説します。
新規設置工事の大まかな流れ
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エコキュートを新規設置する場合の工事は、上記のような手順で進められます。
なかでも工事の所要時間に大きく影響するのが「基礎工事(土台作り)」です。
所要時間を左右するのは基礎工事
土間打ち |
砂利を敷いたところにコンクリートを流し込んで固める土台の作り方 |
エコベース |
既成の土台を底に設置するという簡単な土台の作り方 |
エコキュートの新規設置工事で1番時間を要する可能性があるのが、設置するスペースの土台作りです。
土台作りの方法は上記の2種類があり、とくに「土間打ち」の場合は土台となるコンクリートを固めるのにはかなり時間を要するため1日では終わりません。
一方「エコベース」は既成の土台を置くだけなので工事期間が短いのが特徴ですが、地盤が弱い場所では使用できない場合があります。
新規設置工事にかかる時間の目安
基礎工事(土台作り)の方法 |
所要時間 |
土間打ち |
基礎工事1日+設置工事1日(計2日間) |
エコベース |
すべての工程が1日で終わる(およそ半日) |
エコキュートの新規設置時にとくに時間がかかるのが基礎工事(土台作り)です。
土間打ちの場合は基礎工事に1日かかり、翌日に設置工事を行うため、合計して2日間かかります。
エコベースで土台を作る場合は既製品の土台を置くだけなので、全工程を1日で終わらせることができますが、ご家庭の地盤の状況によっては使えません。
ご家庭ごとにどちらの方法が適しているかが違うので、土台作りについても見積もりの際に確認しておきましょう。
まとめ
この記事ではエコキュートの新規設置時に工事が必要な理由と、工事費の内訳・所要時間について解説してきました。
エコキュートを購入する際は、本体価格のほかに工事費用も発生することを頭に入れておきましょう。
エコキュートを購入する際に一緒に提示される工事費は標準工事費と言って、ご家庭の設置スペースによっては標準工事外の工事が必要になる場合もあります。
くわえて据付業者ごとに「どこまでを標準工事に定めているか」が異なるので、かならず見積もりの際に必要な工事と全体の費用を確認してください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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