給湯省エネ2024事業の補助金!どこよりもわかりやすく解説!
高効率の「エコキュート」や「ハイブリッド給湯器」をお得に設置したくはありませんか?
高効率給湯器を個人のお金だけで設置すると高くつきます。
ところが2024年の今なら、お得に設置することが可能です。
その理由は「給湯省エネ2024事業の補助金」を利用できるからです。
今回は給湯省エネ2024事業の補助金について、どこよりもわかりやすく解説させていただきます。
①給湯省エネ2024事業とは?
給湯省エネ2024事業とは、2024年度に開催が予定されている補助金制度のことです。
正式名称は「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」といいます。
給湯省エネ2024事業は、2023年に行われた「給湯省エネ事業」の後継事業です。
こちらでは給湯省エネ2024事業の概要・全体像について詳しくご紹介します。
❶給湯省エネ2024事業を一言でいうと?
給湯省エネ2024事業を一言でいうと「2024年度版の省エネ補助金の制度」です。
内容は2024年度中に省エネ性能の高い給湯器を自宅に導入すると補助金をもらうことができます。
補助金がもらえるポイントは「住宅の持ち主が給湯省エネ事業者と契約して、制度の基準を満たしている高効率給湯器を導入した場合」です。
❷省エネ補助金とは?
省エネ補助金とは、省エネ設備の導入や改修をすることで、費用の一部を支給してくれる制度のことです。
今回の給湯省エネ2024事業も省エネ補助金の制度を利用したものになります。
ちなみに省エネ補助金はもらっても返す必要がありません。
そのため少しでも安く省エネ設備を導入・改修したい人にはおすすめの制度です。
給湯省エネ2024事業の管轄は経済産業省資源エネルギー庁の管轄です。
❸給湯省エネ事業者とは?
今回の給湯省エネ2024事業の補助金をもらう時に、もっとも重要なキーパーソンになるのが「給湯省エネ事業者」です。
給湯省エネ事業者とは、省エネ補助金申請の手続きを代行して行うことができる事業者のことです。
実は省エネ補助金の申請は、住宅の持ち主(省エネ補助金対象者)が直接行うことはできません。
省エネ補助金をもらうには、高効率給湯器(制度の基準を満たしている)を購入する先の事業者に申請を依頼しなければならないからです。
そのため住宅の持ち主が高効率給湯器を購入する時には、事業者が「給湯省エネ事業の登録事業者」であることを確認してから購入する必要があります。
一般的に給湯省エネ事業の登録事業者は、新築住宅の建築事業者、新築分譲住宅の販売事業者、リフォーム工事の工事施工者などです。
❹高効率給湯器とは?
高効率給湯器とは、従来型の給湯器と比べて少ないエネルギーで効率的にお湯を沸かすことができる給湯器のことです。
高効率給湯器を自宅に導入することで、電気代を安く抑えることができ、CO2の排出量も削減することができます。
高効率給湯器の種類は大きく分けて「エコキュート」「ハイブリッド給湯器」「エネファーム」「エコジョーズ」「エコフィール」の5種類です。
違いは燃料やお湯を作る仕組みが違うことです。
給湯省エネ2024事業の補助金の対象になっている高効率給湯器は「エコキュート」「ハイブリッド給湯器」「エネファーム」の3種類になります。
❺給湯省エネ2024事業の補助金の特徴とは?
給湯省エネ2024事業の補助金の特徴は、導入する高効率給湯器の機能の高さによってもらえる補助金の額があがることです。
エコキュートを例にすると、1台あたり基本額が8万円で、もっとも機能が高くなると最大13万円もらうことができます。
また既存の給湯器の撤去費用が加算されると最大18万円ももらうことが可能です。
まとめると補助金の額は「導入する設備機器の種類(3種類)」「機能」「既存の給湯器の撤去の有無」によって異なります。
➁補助金の対象になる高効率給湯器とは?
給湯省エネ2024事業の補助金の対象になる高効率給湯器は次の3種類です。
❶エコキュート
❷ハイブリッド給湯器
❸エネファーム
こちらではそれぞれどんな高効率給湯器なのかについてわかりやすくご紹介します。
〇高効率給湯器の比較表
仕組み |
メリット |
|
❶エコキュート 給湯器のタイプ: ヒートポンプ給湯器 |
大気の熱をヒートポンプ内の圧縮機で圧縮してお湯を沸かす仕組み |
1⃣少ない電力でお湯を作ることができる 2⃣電気代が安い時間帯(夜間電力)にお湯を沸かせて貯めれる 結果、一般的な電気給湯器に比べると電気代をかなり抑えることができる |
❷ハイブリッド給湯器 給湯器のタイプ: 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機 |
基本はメインのヒートポンプで作ったお湯を貯湯タンク内に貯め、お湯がなくなるとサブのガス給湯器に切り替わり瞬間的にお湯を作る仕組み |
1⃣ヒートポンプ給湯器でお湯を一定量安く作ることができる 2⃣貯湯タンクのお湯がなくなってもガス給湯器でお湯をすぐに沸かせる 結果、毎日のお湯の量が不規則で予測がつかない住宅におすすめ |
❸エネファーム 給湯器のタイプ: 家庭用燃料電池 |
ガスから取り出した水素と空気中の酸素を使って化学反応を起こし電気を作り出し、このとき発生する熱でお湯を沸かし、貯湯タンク内に貯めて利用する仕組み (都市ガス、LPガスのどちらでも利用できる) |
1⃣発電ができる 2⃣ガスと水道さえ使えれば、停電でもお湯を作れる 結果、1台で電気とお湯の両方を同時に作ることができる |
➂高効率給湯器の種類別の補助金額
給湯省エネ2024事業の補助金は、高効率給湯器の種類によってそれぞれもらえる額が異なります。
こちらでは高効率給湯器の補助金の額について詳しくご紹介します。
❶エコキュートの補助金額
給湯省エネ2024事業の補助金を利用してエコキュートを導入すると、1台あたり基本額8万円をもらうことができます。
さらに加算要件を満たすごとに補助金が加算されていく仕組みです。
結果、すべての要件を満たすことで最大13万円の補助金をもらうことができます。
〇エコキュートの補助金額
1⃣基本額 |
8万円 |
2⃣加算要件Aを満たした場合 |
10万円(基本額+2万円) |
3⃣加算要件Bを満たした場合 |
12万円(基本額+4万円) |
4⃣加算要件A・B両方を満たした場合 |
13万円(基本額+5万円) |
1⃣基本額の対象になるエコキュートは、2025年度のエネルギー消費効率⽬標基準値の次の2つのうち、どちらかを満たしている場合です。
・年間給湯保温効率
・年間保温効率
2⃣加算要件Aとはネットに接続が可能な機器で、天気予報・日射量予測に連動することができ、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能があるエコキュートであることです。
3⃣加算要件Bとは補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないエコキュートであることです。
❷ハイブリッド給湯機の補助金額
給湯省エネ2024事業の補助金を利用してハイブリッド給湯機を導入すると、1台あたり基本額10万円をもらうことができます。
さらに加算要件を満たすごとに補助金が加算されていく仕組みです。
結果、すべての要件を満たすことで最大15万円の補助金をもらうことができます。
〇ハイブリッド給湯機の補助金額
1⃣基本額 |
10万円 |
2⃣加算要件Aを満たした場合 |
13万円(基本額+3万円) |
3⃣加算要件Bを満たした場合 |
13万円(基本額+3万円) |
4⃣加算要件A・B両方を満たした場合 |
15万円(基本額+5万円) |
1⃣基本額の対象になるハイブリッド給湯機は次の2つの要件を満たした場合です。
・熱源設備として電気式ヒートポンプとガス補助熱源機を併⽤するシステムで、貯湯タンクを持つ機器であること
・一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108%以上の機器であること
2⃣加算要件Aとはネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能があるハイブリッド給湯機であることです。
3⃣加算要件Bとは次の2つの要件を満たした場合です。
・補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないハイブリッド給湯機であること
・一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上のハイブリット給湯器であること
❸エネファームの補助金額
給湯省エネ2024事業の補助金を利用してエネファームを導入すると、1台あたり基本額18万円をもらうことができます。
さらに加算要件を満たすと補助金が加算されていく仕組みです。
結果、すべての要件を満たすことで最大20万円の補助金をもらうことができます。
〇エネファームの補助金額
1⃣基本額 |
18万円 |
2⃣C要件を満たした場合 |
20万円(基本額+2万円) |
※エネファームの補助金は、戸建住宅はいずれか2台まで、共同住宅は1台までしかもらえません。
1⃣基本額の対象になるエネファームは、一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)が公表する登録機器リストに登録されているエネファームが対象になります。
2⃣C要件を満たす場合とは、ネットに接続可能な機種で、気象情報と連動でき、停電が予想される場合に、稼働を停止しない機能を持つエネファームであることです。
④既存の「電気温水器」と「蓄熱暖房機」を撤去した時にもらえる補助金の額
給湯省エネ2024事業は、既存の電気温水器と蓄熱暖房機を撤去した時にも補助金をもらうことができます。
そのため現在古い電気温水器と蓄熱暖房機をご使用中の方は買い替えのチャンスです。
ただし古い電気温水器と蓄熱暖房機のみを撤去しただけでは補助金はもらえません。
補助金をもらうには、必ず基準を満たした高効率給湯器をセットで導入する必要があります。
〇撤去した時にもらえる補助金額
撤去する既存の機器 |
補助金額 |
1⃣電気温水器 (高効率給湯器導入で補助を受ける台数まで補助金がもらえる) |
1台につき5万円 |
2⃣蓄熱暖房機 (最大2台まで補助金がもらえる) |
1台につき10万円 |
1⃣電気温水器とは、タンク内に設置された電気ヒーターを利用してお湯を沸かすタイプの給湯器のことです。
最新の高効率給湯器と比べると非常に電気代がかかります。
2⃣蓄熱暖房機とは加熱したレンガの放熱を利用して、ゆっくりと部屋を温めることができる暖房機のことです。
エアコンのような温度調節機能がないことがデメリットといえます。
⑤給湯省エネ2024事業の補助金の対象者とは?
給湯省エネ2024事業の補助金は対象者であれば、だれでももらうことができます。
ただし対象者になるには、次の2つの条件を満たす必要があります。
❶住宅の持ち主、借主に関する条件
❷給湯省エネ事業者と契約し高効率給湯器を導入する条件
この2つの条件を満たしていないと給湯省エネ2024事業の補助金の対象者にはなれません。
次に2つの条件について詳しくご紹介します。
❶住宅の持ち主、借主に関する条件
1⃣現在住宅の持ち主、または持ち主の家族のいずれかである場合 |
補助金の対象者になれる |
2⃣現在所有している住宅を他人に貸して賃料を得ている個人、または法人である場合 |
補助金の対象者になれる |
3⃣現在住宅や部屋を借りている場合 |
補助金の対象者になれる |
4⃣現在共同住宅の管理組合・管理組合法人である場合 |
補助金の対象者になれる |
5⃣将来に販売目的で住宅を所有している新築分譲事業者、または買取再販事業者である場合 |
補助金の対象者になれない |
一般的に、現在住宅の持ち主や住宅を借りている人であれば、ほぼ補助金の対象者になることが可能です。
❷給湯省エネ事業者と契約し高効率給湯器(対象機器)を導入する条件
高効率給湯器を導入する方法 |
契約のタイプ |
1⃣給湯省エネ事業者から購入した高効率給湯器を新築注文住宅に設置してもらう場合 |
給湯省エネ事業者と工事請負契約を結ぶ |
2⃣高効率給湯器が設置してある新築分譲住宅を不動産会社から購入する場合 |
不動産会社と不動産売買契約を結ぶ |
3⃣現在入居している住宅をリフォームした時に給湯省エネ事業者から購入し高効率給湯器を設置してもらう場合 |
給湯省エネ事業者と工事請負契約を結ぶ |
4⃣高効率給湯器に交換する予定のある中古住宅を不動産会社から購入する場合 |
不動産会社と不動産売買契約を結ぶ |
一般的に、既存の電気給湯器から、給湯省エネ事業者と契約し高効率給湯器(対象機器)を導入する場合であれば、ほぼ補助金の対象者になることが可能です。
⑥給湯省エネ2024事業の補助金の申請期間とは?
給湯省エネ2024事業の補助金には申請期間があります。
開始時期と終了時期が定められています。
こちらで詳しくご紹介します。
〇給湯省エネ2024事業の補助金の申請期間
開始 |
終了 |
|
1⃣補助金の対象期間 |
令和5年11月2日以降からの高効率給湯器の導入工事が対象になります。 |
令和6年12月31日までに高効率給湯器の導入工事が完了した工事が対象になります。 |
2⃣予約提出期間 |
令和6年3月下旬から交付申請の予約ができます。 |
遅くとも令和6年11月30日までが予約の終了とされています。 |
※補助金の予約や申請などの手続きは、すべて給湯省エネ事業者が代行してくれます。
ただし交付審査にかかる期間は不明です。
⑦申請後から補助金がもらえるまでの流れ
申請後、交付が決まった場合に給湯省エネ事業者と高効率給湯器の購入者様の双方に経済産業省 給湯省エネ事務局から交付決定の通知が届きます。
その後、給湯省エネ事業者が経済産業省 給湯省エネ事務局へ補助金の請求を行えば高効率給湯器の購入者様の口座に補助金が振り込まれる流れです。
まとめ
今回は給湯省エネ2024事業の補助金について、どこよりもわかりやすく解説させていただきました。
給湯省エネ2024事業は、過去最大の補助金額をもらうことができる補助金制度です。
特に温水器からエコキュートに交換される場合は、今までにないメリットを受けることができます。
現在、給湯器の交換をご検討中の方は、ぜひお近くの給湯省エネ事業者に問い合わせてみることをおすすめします。
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